代官山オフィス・店舗|天井高 スケルトン空間
EDIT
代官山駅に降り立ち、通称キャッスルストリートを進んで行く。代官山といえば洗練されたファッショナブルな街として根強い人気を誇るが、この通り沿いは様々なジャンルの飲食店や雑貨店、アパレルショップと個性溢れる店が多く、代官山の中でも少々カオスな雰囲気がある通りとも言えるだろう。今回ご紹介するのはそんなキャッスルストリートのメインとも言える十字路に建つ、視認性の良い建物の最上階にある空間だ。
地下はBar、1Fは靴屋さんにカフェ、2Fはメキシコ料理店と賑やかな建物のエントランスはピンク色と愛嬌たっぷり。だがしかし、エレベーターなしと可愛げない一面もあるため、5Fまでは根性の階段移動となる。少々ツンとしたご挨拶に面食らいそうにもなるが、階段を登ったものだけが知ることのデレが待っているのでうんざりしないでいただきたい。息を切らして室内に入れば天井の高いコンパクトなスケルトンのワンルームが広がっている。ゆとりある空間に感じられるのは天井の三角形のおかげ。一番高いところで4m程あるその天井部分は、もともと住居として使われていた際は約18㎡の天井収納だったとのこと。今回工事にあたり仕切りを取り払い、可愛らしさもある特徴的な天井に生まれ変わった。
が、、設備もエレベーターも全くないこのスケルトン空間の改修には、なかなかの気合いが必要。全てを担ぎ上げる工事業者さんにとっても例外ではない。。
空間に話を戻すと、今は天井に味気ない蛍光灯が付いているが、そこから複数のペンダント照明を垂らしてみたり、思い切ってシャンデリアなどに変えてみるだけでガラッと空間の印象は変わるだろう。デスクは壁側に置くのではなく、三角の下大きな物を置いてみれば、この空間を最大限に活かせる正解のレイアウトだと思える。また、空間を囲むように3面にあるバルコニーには、南側にはちょこんと飛び出たまるで小さな展望台のようなオマケ付き。キャッスルストリートをはじめ、代官山駅、代官山アドレス、ログロード代官山といった代官山を代表する建物たちの眺望が愉しめるその場所は、もはや特等席と呼ぶべきだろうか。気合を入れてこの空間を仕上げ、日々根性で登り切ってたどり着くこの空間で、代官山を見下ろすとっておきの眺望を手に入れ、ムキムキと働いていただきたい。
EDITOR’S EYE
バルコニーは今のままだとデザイン性にかけるので、緑をふんだんに並べて雰囲気を変えてしまうのもいいかもしれない。もちろん特等席部分はスペースを残しておくことをお忘れなく。