EDIT
外苑前駅を降りてすぐにスタジアム通りに入る。一つ目の角を左折すると、道はやや細くなり車は一方通行になる。低層のビルが並び、その中に入っている、オフィスやカフェに出入りする人で通りは賑やかな雰囲気だ。道はそこから更に細かい道がのびており、その内の一つの小径を入った突き当たりにこの真新しい建物があった。
築10年は建っているが、真っ白ですっきりした印象の建物。SOHOとして建てられたが、現在殆どのテナントはオフィスとして入居している状況だ。建物の裏へ回るような位置にこの区画のエントランスがあり、1階、地下1階と分かれたメゾネット仕様の空間である。安定した採光と静かな環境、1階から地下階へ降りたときに感じられる天井の高さは魅力の1つだ。地下とはいえ、吹き抜けとなっているドライエリアが有るためとても明るい。そのドライエリアは広さがあり、一部屋根もついているので、収納の一部として使えば室内の収納の少なさをカバーしてくれるだろう。
物件には、空間の表情を気軽に変えてくれる調光機能付きのスポットや、思い切ってリフレッシュしたい時に活躍するであろうおしゃれなバスルームが備わっており、少し大げさに言えば、あったらいいなと思う環境が用意されているような状態と言える。しいていうと、空間に対してキッチンが大き過ぎるような気もするが、調理台をそのままテーブルとして軽食やドリンク用意し、そのままスタッフ同士で立ち話をしたり、あるいは脇の階段に腰をかけながらブレストというのはいかがだろうか。
比較的新しい物件の場合、きれいだけれども味気なさを感じる事もある。しかしこの物件は、階段の美しいフォルムや、オープンキッチンの明るさなどから、何かいいストーリーが始まりそうな、いい予感のする空間だと思った。
EDITOR’S EYE
あくまで余談になるが、この物件の鍵の形がとてもかわいらしかった。入居する時までのお楽しみになるが、こういった細部がおしゃれだととても気分が良くなるのは私だけだろうか。