EDIT
新宿通り、2009年2月に竣工したオフィスビル。
設計には都市デザインシステムが参加。新宿のまだ古き良きが多い場所に、目を惹く先進的なビルがこの建物だ。それは新しいからというだけの理由ではなく、カーテンウォールの大型サッシやはね出しの床、そこに各階のエントランスホールに当たる照明を融合させた外観も周囲から一目置かれる存在なのである。
室内で特徴的なのはエレベーターホール。天井にグラフィックを入れ、床にはグラフィックを施し、一般的で無機質なオフィスのイメージとは異なる空間を演出。新宿通りに面した窓面は足元から一面のガラスになっており、景色が抜けて心地良い。受付として作り込みもしたいが、ワーカーも気軽に使えるスペースにもしてみたい。
室内への導入部の雰囲気づくりでオフィスの差別化ができてしまう。このエレベーターホールをうまく利用して会社の顔をつくりたい。お客様を迎えるオフィスという考え方。自分たちが働くスペースをお客様と共有する新しさ。ワーカーの目線ではなく、お客様を呼ぶという目線でオフィスを選んでみるのも面白いかもしれない。
EDITOR’S EYE
印象的なのは開放感。建物前面と背面、どちらにも景色が抜けるのは、自然光も入ってきて居心地がいいだろうということが容易に想像できる。このビルは、このような細部に小さな新しさの発見がある。エレベーターホール天井のグラフィックや全面ガラスの開放感。今まであるようでなかったオフィスビルという印象。だからこそ、差別化された部分には思いっきり作り込みをしたくなる物件だ。