EDIT
モデルナ、モダンな=現代的。
1974年、青山通り「青山劇場」の近くにこの建物は誕生した。東京ミッドタウンガーデンサイドも設計している坂倉建築事務所の作品である。現在ではデザイン会社も多く入居していて、いつもあまり意識しない脳みその片隅が、少し刺激されるような感覚がする建物だ。デザイナーが好むのが分かるような気がする。
現代的なビルの外観。どこかギリシャの海沿いに連なる建物を彷彿とさせる佇まいである。エントランスには大きな木と中庭があり、入居者は中庭にあるテーブルを囲んで打ち合わせもできる。建物は左右に分かれており、渡り廊下から見下ろす景色もおもしろい。
入居者は全員フロントサービスを受けることができる。フロントスタッフは24時間常駐し、郵便物の集配や受付まで行ってくれる。そう、ここは渋谷のオフィスではなくヨーロッパのホテルのようだ。10坪程度のコンパクトな部屋にはバスユニットも設置されており、自分だけのラグジュアリー空間をつくり、じっくり仕事に向き合いたくなる。篭って仕事をするのも悪くないと思えるのは、どこか日常を忘れさせてくれる演出が建物全体から醸し出されているからだろう。オフィス選びに建物を楽しむという選択肢も悪くない。
EDITOR’S EYE
コンパクトな室内は、とことん自分の居場所を作り込んで仕事に没頭したい。受付サービスや貸会議室利用ができるのも、小さなオフィスを借りる際には最大のメリットになる。起業をするならこんなハコを選びたい。渋谷であるにもかかわらず、余計なことに囚われずこんなに仕事に集中できる環境が十分に整っている。仕事が好きな人、オフィスにこだわりたい人、外観だけでもいいので一度見てはみませんか?