EDIT
三角屋根のビルなんて珍しい。
屋根から見える塔屋が煙突にすら見えてしまう。両開きの窓や建物の色合いも、エントランスのつくりまで欧風の雰囲気があって、その佇まいだけでやわらかい印象を与えてくれる。まるで建物に表情があるかのようだ。
場所は外苑西通りの一本裏手、人や車の行き来も落ち着いた閑静な立地。そのやわらかい外観にもぴったりとはまる場所だ。
期待を裏切らないのは室内の雰囲気も同じ。全身鏡こそないが、どこかバレエ教室のような上品な印象を与えてくれる。きっと、この部屋は人がじっとデスクに向かうよりも、室内で人が動く光景がとても綺麗に見えるのではないかと思う。だからオフィスをつくるときには、人の動線を意識してみたい。
デスクやチェア、コピー機や本棚、グリーンやごみ箱に至るまでオフィスに置くものは意外と多い。そこに「動き」という意図を持たせれば、ただサイズがここに入るからというだけのレイアウトとは違う、斬新なオフィス空間が生まれそうだ。
EDITOR’S EYE
全体的にやわらかい印象だからか、まるで貴婦人のような雰囲気。だからこそバリバリ働くというよりも、自分のペースを守ってゆったり働きたい物件だ。