EDIT
歩きまわるのが楽しい街、それが西麻布。
少し懐かしさの香る住宅街と、ランダムに点在する名店と呼ばれる飲食店たち。店構えを見るのも愉しいし、もちろん味を愉しむのも良い。自転車や車で通り過ぎるのはもったいない、歩きながら街を知る。働いている時間の中でそんな余裕があっても、たまにはいいじゃないか。そう思わせてくれる物件だ。
最寄駅は表参道。根津美術館の森を横目に西麻布の住宅街へ。
心なしか新しいにおいがするのは、外装・内装ともに大規模なリニューアルを施し今年の4月に完了したばかりだからだ。
1階の仕上がりは少し落ち着いた印象。ブラックの作りつけの棚とウッド仕上げのバランスからきているのだろうか。ふと頭に浮かんだのは、カウンターに赤いエプロンをつけたおじさんが挽きたてのコーヒーを出してくれる喫茶店。コーヒーの似合う空間というイメージ。そんな風に常にゆったりしたペースでクリエイティブに没頭するにはいい空間かもしれない。
2階はフロアが大中小と3つに分けられている。こちらはタイルカーペット仕上げのオフィス仕様。シンプルだからこそ、オフィスを飾るのはスタッフの感性だ。自分のデスク周りは自分の世界をつくらなければならないルール。絵やオブジェを置くのも、こだわりのステーショナリーを置くのも良し。自分のワークスペースをデザインできるのなら、仕事だってよりクリエイティブにデザインできるに違いない。
EDITOR’S EYE
はたらく時間に敢えて街を歩いてみよう。
根津美術館のカフェでじっくり考える時間にふけったり……オンタイムにいつもと違うスパイスを自らつくることで、働くことのスタンスや仕事が少し変わりそうだ。