六本木オフィス・店舗｜天井高 スケルトン空間

六本木駅を降り、外苑東通りから直線上に望む東京タワーを目指して道なりに進む。ガチャガチャした駅周辺から徐々に街並みは落ち着きを取り戻し始め、次第に感度の高いショップなども立ち並び始るあたりに、今回紹介する建物が現れる。外苑東通りに面した高層マンションで、2階までの低層部は商業性の顔も兼ね備えている建物。道を挟んだ向かいにはギャラリーなどでも有名なAXISビルがあり、来訪者へ説明する際などにも、わかりやすい目印となるだろう。

アプローチでもある正面のテラスを抜けると、2Fの奥にこの空間は現れた。以前は飲食店として使われていたという区画で、隣にはベッドブランドのショールーム。その店舗と連続する商業性の強いガラスファザードや、共有部ではあるものの正面にはより広いテラスがついており、遮るものがないために、日中サンサンと室内に光が降り注ぐ。そんな室内は、エアコンだけは残置として残されてはいるが、ほぼほぼスケルトンといった状態。とはいえ、なかなか素地は良さそうで、築年数が浅いせいか比較的きれいな壁や床。天井は4M弱と高く、開口面は片面のみだが、そんな事も気にしないほどの十分な日光を感じられる。また、比較的シンプルな形をしたフロアなので、割と様々な要望にも柔軟に対応してくれそうな空間と言えるだろう。

本来は店舗利用がベースの区画だが、あえてそんな空間をオフィスとして使うのも贅沢でかっこいい。この空間であれば、窓面はこだわりの家具などをちりばめたパブリックスペースとし、中央にデスクなどのメイン機能、奥には水回りなどの設備関係を集約するといったイメージだろうか。天気のいい日はさらに窓面を全面開放して、より気候の変化を感じながらゆっくりと仕事をしてみたい。もちろん内装コストなど超えなくてはいけないハードルはなかなか高めな物件だが、少々見栄はってでも物件を獲得することで、その苦労の分、立地や商業性の顔、天井高など、通常のオフィス物件だけではなかなか得られないスペシャルな特典もまた多い空間と言えるだろう。

どの程度作り込むかにもよるが、最低限の空間作りでもそれなりのコストは覚悟してほしい。ちなみにB1にはライザップも入居しているので、デスクワークでたるんだ体を、一度気合いで引き締めてみることもできるというのもこの物件のちょっとした面白さだ。