新橋オフィス | 天井高5M弱 元美術館空間
EDIT
港区新橋。経済の中心地でもあり、言わずもがな「サラリーマン」の街。そんな新橋から徒歩圏内、新幹線や飛行機利用にも便利なこの立地に、オフィスビルでは滅多にお目にかかれない空間が眠っていた。日頃ご紹介するエリアとはやや異なるが、この空間を紹介する理由は写真を見ればご理解頂けるだろう。
日比谷通り沿いのオフィスビルの最上階。ご紹介する8階は元々オーナーが1975年に私有コレクションを展示する美術館を開設、そこから長く愛されていた空間だ。美術館の移転と同時に諸々の事情で一時期は眠っていたこの空間だが、今回フルリノベーションされ他にはない空間となった。室内は5.2mという天井高の大空間。見上げる程の高さに下がるLEDのペンダントライトは、この空間をホールの様にすら感じさせ、日比谷通りを望む様にとられた上下二段の開口部から差し込む明るい光は、空間により開放感を与えていた。
オフィス街にあるこの貴重な空間は、ただ面白いというだけでなく、しっかりとしたオフィスとしてのスペックも整え、実用性も兼ね備えている。このベースを活かしながら、巨大なオブジェや、配置した背の高いグリーンを囲む様にしたデスク、巨大なスクリーン配置などなど、訪れた人が驚くオフィスとして仕上げて頂きたい。この空間のもつポテンシャルを最大限に引き出して出来上がる空間は、それだけで一種のアート作品と言っても過言ではないのではないか。国内では中々お目にかかれない様なこの空間、遊び心を存分に発揮したクリエイティブの腕の魅せ所である事は間違いないだろう。
オフィス選択に理性的な判断は必要だと感じる。ただ時としてそれを超越できるだけのポテンシャルを持つ物件も確かに存在するのも事実だ。この空間の持つこれまでのストーリー、ここを生まれ変わらせたオーナーの想いもひっくるめて、この空間を体感してみて頂きたい。
EDITOR’S EYE
アパレルのファッションショーにも使用されたこの空間。フォトジェニックな空間であることはお墨付きだ。この空間に漂いながら、アートな小宇宙を心行くまで堪能して頂きたい。