神宮前オフィス | 1F居抜き空間スタジオ・ショールーム可能
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>>LOCATION
ファッションカルチャーの発信地である原宿・表参道エリア。その境目にある神宮前の交差点には、ラフォーレやオモカド(旧東急プラザ)、そして来年にはハラカドもオープン予定など、今後もこのエリアのブランド力は衰えを知らないだろう。そんな原宿から明治通りを千駄ヶ谷方向へ進むこと数分。目印とされる原宿警察署の交差点に、この全身ブラックで塗装されている建物は立っている。
>>SPACE
2012年に企業独身寮を1棟コンバージョンし、誕生したこの建物。ショップやオフィス、シェアハウスなど、今どきな複合施設の先駆け的な存在で、今回ご紹介するこの空間は、その建物のベースメントの1Fにある。
ウッドテラスからガラス戸を開けて踏み入ると、大きく描かれた鯉のペイントが迎え入れてくれた。以前はショールームとして利用されていたこの居抜き空間。味のあるコンクリート躯体を現したスケルトン仕様をベースに、キッチンカウンターや入り口脇には個室も備えられ、壁をキャンパスのようにペイントアートが描かれている。天井高は3M超えと高く、とんちゃん通り側へ窓面が向いていて、特に午前中は光がよく射し込んでくる明るい空間。建物の味を活かしたデザイン感度の高い仕様と、ペイントも相まって、原宿らしいポップさもある魅力的な空間だった。
>>HOW TO USE
店舗の並びにある1F区画。なのに建物用途の関係で、物販を含め店舗は不可。できるのは、オフィスやショールーム、スタジオなどに制限されている。その一方で、賃料は店舗向きの設定という、少々バランスを取りずらい状況。そんなハードルはありつつも、そこにある空間はやっぱり魅力的で、使うイメージもしやすいのがニクいところ。
例えば、ここならカフェ風オフィスのような使い方が絵になりそうだ。1つ1つこだわりのあるテーブルや椅子をランダムに並べ、コーヒーのいい香りとBGMが流れる空間でリラックスな一時を。これが1Fのこの区画だからこそ、“様”になると思う。また、光と天高が取れているので、撮影スタジオなどもうまく絡ませてもいいかもしれない。
利用方法、金額を考えると、門はだいぶ狭まるが、むしろこの空間に試されていると思って欲しい。このハードルをポジティブに捉え、どうすれば乗り越えるか、どのような要素を加えれば正当化できるのか。そうやってクリエイティブ脳を起動させて事業もろともブラッシュアップし、乗り越えた先に見える景色を見るために戦ってみる価値は十分ある空間ではないか?
EDITOR’S EYE
個人的に、この入り口の鯉の絵がすごくいい。絵としての魅力魅力はもちろんだが、“鯉が滝を登る”ということわざがあるように、出生を意味する鯉の絵が入り口に、それも原宿らしくポップに描かれていて、縁起も良さそうだ。ちなみにタイトルの“登竜門”という言葉の由来も、そのように滝を登る鯉が語源となっている事を、ここでこっそり説明させて頂きたい。