初台オフィス|元教会の居抜き1棟物件
EDIT
>>LOCATION
初台といえば、NTT東日本やロッテなどの有名企業の本社や、東京オペラシティや新国立劇場などがある一方で、少し歩くと下町感のある商店街や住宅街が広がるエリア。ただ、一口に住宅街と言っても、エリアによって空気感は変わるはず。同じ渋谷区で考えても、渋谷や原宿とは違って、どこかゆったりとした空気の流れる居心地の良さがある。そんな住宅街の中、街に溶け込むように立つこの建物を見つけた。
>>SPACE
元々、教会兼宿舎として20年ほど1棟利用されていた、少々特殊なルーツを持つこの建物。1Fは約42坪のまとまった空間を確保した教会スペースで、左右に設けられた窓からは優しい光が差込む。加えて最大3.5mもある天井高がうまく掛け合わさって、すっきりとした開放的な気持ちの良さがある。2F、3Fは宿泊スペースとして使われていたため、今の姿には特別光るものは感じられなかったのが正直なところ。とはいえ、よくよく見ると天井の懐はあるし、壁を撤去してしまえば細かく分かれた空間もどんどん広がって自由にカスタムができる。さらにはシャワールームや視界の抜ける眺望付きの屋上の存在、各フロアが外階段でのみ繋がる独立フロアと、建物全体から滲み出るポテンシャルをひしひしと感じることができた。
>>HOW TO USE
渋谷の中心地と比較すると同じ金額で倍の空間の確保ができるのは1つの魅力と言えるだろう。さらには1棟利用できるし、1棟ならではの自由度と可能性も持ち合わせているとなれば、面積以上の恩恵を感じることができるはずだ。自由度が高い故に何でもできてしまう空間のため、イメージが広がりすぎて少々悩ましい点もあったが、頭の中にずっとあったのは、AIR(アーティスト・イン・レジデンス)としての可能性。もちろん1棟まるっと改修して自社オフィスとして満喫するのも良いが、AIRの妄想は止まらない。天井の高い1Fをギャラリーとして、2Fはアトリエ、3Fはレジデンスとして機能させてみる。オフィスとしてはウィークポイントとも思えた初台エリアも落ち着いた周辺環境や新宿からのアクセスの良さを考えると、AIRであればむしろ強みとなるはずだ。ましてやオフィスとして考えた際にはオーバースペックともなっていた水回りの問題もいい感じに解消されるはず。教会兼宿舎として、せっかく面白いルーツを持った建物なので、この空間もルーツを交えつつ少しずつ手を加えて、各地から集まるアーティストとともに成長する。こんな妄想はいかがでしょうか?
EDITOR’S EYE
教会らしさを感じない建物だったが1Fの床には洗礼槽が隠されていて、他にも隠しギミックがありそうな予感がした。