千駄ヶ谷オフィス・店舗 | 1F路面セミスケルトン空間
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>>LOCATION
場所は千駄ヶ谷駅と北参道駅のちょうど中間ほど。鳩森八幡神社のある交差点から、代々木方面へ抜けていく道といえば、このエリアを知るものなら馴染み深いのではないか。昔ながらの街並みが色濃く残る道の中に、ちらほらと小洒落たコーヒースタンドやショップが顔を覗かせる。おしゃれなストリートという感じではないものの、気取らず、過ごしやすさとおしゃれ感を兼ね備えた、「ちょうどいい」という感じの通りだろうか。そんな通りを代々木側へ進んでいった少し奥深い立地に、この建物を見つけた。
>>SPACE
築40年ほどと、いい具合にヨレたこの建物。キラキラと虹色に光る特殊なタイル貼りがまたいい雰囲気を滲ませ、レトロ好きな方にはたまらない、いい顔をしていた。
ご紹介はその1Fにある路面区画。手前のシャッターを開けると、その空間が姿を表す。室内は70㎡ほどスケルトン空間。モルタルでならされた新しめな床と、白塗装の壁。そこに本来の躯体が丸出しとなった荒々しい天井が混じりあって、全体的に無骨でいい表情をした空間だ。スケルトンと言っても、エアコンや水回りなどは残されているので、だいぶ手も出しやすい状態。また、奥には2畳ほどの倉庫が付いていたり、天井高は2.9Mと申し分もないし、シャッターからダイレクトインするワイルドな感じもたまらない。前の道路からそのまま室内へと続いていく感じもあり、例えるなら川の淀みのような、穏やかな逃げ場的な空間とも言えるだろうか。なにより愛嬌のある外観がこの物件の大きな魅力で、そんな表情をみているとジワジワとこの空間がかわいくてしょうがなくなっていった。
>>HOW TO USE
オーナーとしては、あまり騒がしくならない&おしゃれな使い方が希望だという。そんなオーナー希望は前提と踏まえつつも、1F店舗区画の特性上、比較的利用の幅は広がるので、この空間なら色々とイメージも湧いてくるんじゃないか。1Fのオフィスやアートギャラリー、アパレルのショールーム、またはカフェや撮影スタジオなんていうのもアリだろう。このいい表情をした外観をベースにすれば、おしゃれなショップやカフェさながらの魅力的なファザードもうまく作れそうだし、室内もこのままの荒々しくざっくり家具を並べるぐらいが、ちょうど肩の力も抜けていていいのかもしれない。ちなみにこの外観に少し味気なさを感じるなら、入口の上の壁に看板などを設置することも可能とのこと。そこでより自分好みな表情にアレンジしてもいいだろう。
いずれにせよ、どんな使い方でもこの物件ならなんとなく様にしてくれそうな期待すらさせてくれる。そんな信頼できそうなパートナーに身を任せ、安心してここで好きな事に挑んでみてはどうだろうか。きっとこの顔は、裏切らないタイプの顔だから。
EDITOR’S EYE
立地と見た目の雰囲気、さらに室内の感じや条件面などなど。総合的にバランスが良く、これはいい物件だろう。予算の関係で窓枠などの設置が厳しいなら、一層のこと、厚手のビニールカーテンで柔らかく外を遮断するという方法も面白いと思う。夜など帰るときは、シャッターを閉めればOK。そんな様々な方法も一緒に模索できたら楽しそうだ。