神宮前オフィス|人気ヴィンテージマンション
EDIT
>>LOCATION
原宿警察署を越えて明治通りを進む。この地に誕生して早55年、もはやお馴染みという場所に居座り続けるヴィンテージマンション。新緑が芽吹くこの季節、伝説的建物の風格と並木の若葉の新鮮さが入り混じり、感動すら覚える格好良さを醸し出している。長くに渡ってこの街のシンボルとして在り続ける建物の再募集だ。
>>SPACE
この建物が伝説である所以は共用部にもある。際立った高級感を感じるわけではないが、想定されて建築されたかのような経年によるヴィンテージ感が漂う雰囲気。管理が行き届いていていつも綺麗に整えられているのは、この物件がいつまでも愛されている証拠だろう。
各区画の玄関ドアは、建築当時から変わらない木製のスプーンカットの質感に、年季という”味”がプラスされて惚れ惚れする格好良さになっている。室内に入ると、共用部とは変わって前入居者が出たままのヨレた状態の空間。残り2年という限定された期間を過ごすためにも修繕や手を加える必要はあるが、間取りは比較的使いやすく、ミーティングや応接として利用できる小部屋があるのも嬉しいところ。道路に向いたメインのスペースは大型の二重サッシによる2面採光が取られている。日中は窓を開けてバルコニーと空間を一繋ぎにすることもでき、コンパクトな空間でありながら開放感は十分に楽しめそうだ。
小振りで少々ヨレた空間ではあるが、愛情を持ってこの物件で過ごす時間を満喫したい、そんな空間だった。
>>HOW TO USE
前回の東京オリンピックの年に生まれたこの建物。デザイナーズマンションの走りとして世界を賑わすこともあった。その建物が老朽化のため、建替の計画がそろそろ本格的になりそうだ。しばらく前から契約形態は定期借家契約で再契約は状況次第。現在、期間は2年であるが、まだまだ建替のリミットが近いという状況には変わりない。入居者からすれば、年毎のロシアンルーレットのような状況だが、それでもなおこの伝説的建物と運命共同体となって、最期まで共にしたいと思う入居者も多いのではないだろうか。あと数年だからとあまり手を加えず使用することもできるが、せっかくならこの建物を徹底的に楽しむために居心地の良さを追求してみるのが良いだろう。2年経った時に建替がなされなければラッキー。またもう少しこの空間を満喫することができる。もし残念ながら契約と建物の終わりを迎えることになってしまっても、既に伝説的とも言えるこの建築物の最後の入居者として、会社の歴史の1ページに記したくなるのではないだろうか。
企業の運営としては2年というタームでの契約というのは多少リスクを伴うかもしれない。ここ10年ほどは1〜2年で終わった例は無いが、それでもいつその判断が下されてもおかしく無い状況ではある。この建物に許される限り居座り、最後まで添い遂げていただけるような愛情深い入居者をこの物件は待っている。
EDITOR’S EYE
建替の計画はあっても、時期に関して正確にいつとはまだわかっていない。2019年4月24日に定期借家1年の契約から2年単位での定期借家契約へと変更が決まったが、建替そのものがなくなったわけではない。現状、2年後に再契約ができた場合の再契約料は不要、償却に関しても最期まで一緒に添い遂げることで不要となるようなので、ぜひこの物件をと考えている方はお早めにどうぞ。